【育レポ&推進室訪問】アブラムシパニック!これからの害虫対策
こんにちは。先日、ふと我が家のチェリーセージを見ると…
大量のアブラムシが…
アブラムシが…………ついていました……
お花のあたりを中心に、ぶわーっと。それは恐ろしい光景でした。(わたしは虫が苦手です)
近くで見るのも怖かったので、とりあえずビリさんに助けを求めることに。慌ててエンジョイボタニカルライフ推進室を訪ねました。
ついでにこれからの季節にぴったりな害虫対策についても聞いてきたので、ぜひ読んでみてください。
わたし「ビリさん…今朝チェリーセージに水をあげようと見てみたら、アブラムシが大量にくっついていました…どうすればよいのでしょう…」
ビリ「あらら。ちょうど今の季節は虫が増える時期だからね。ひょっとして、ここ何日か見てなかったりしたんじゃない〜?」
わたし「はっ…! たしかにここ数日間仕事が忙しくて、ベランダの植物たちをちゃんと見られていませんでした。お見通しだ…」
ビリ「アブラムシって、まずはじめに羽つきの偵察隊がやってくると、その後一気に繁殖して増えます。だから、少しの期間目を離した隙に植物にびっしり…なんてことが結構あるのです」
わたし「そうだったのですね…目を離してごめんよチェリーセージ…。くっついてしまったアブラムシたちは、どうやってやっつければよいのでしょうか?」
ビリ「できれば、一匹ずつ竹串なんかを使って取り除くのがいいんだけど…」
わたし「ひぇ〜〜(震)ちょっとそれだと気が遠くなるくらいついてしまっていたのですが…」
ビリ「うーん、個人的にはあんまりおすすめしたくないけど…殺虫剤を使ってやっつけちゃう?」
わたし「どうしようかな、迷うな〜」
我が家のアブラムシをどうやってやっつけるかは検討するとして…
ひとまず、害虫対策の基本についてビリさんに教えてもらいました。ボタニカルライフ初心者の人は必見です。
代表的な害虫
〈葉っぱや茎にくっつく虫〉
葉っぱや茎につく虫は植物の成長を害したり、病気の原因になることもあるため早めの対策が必要!
・アブラムシ… 誰もが一度は目にしたことがあるはず。一気に増えるので注意。病気のウィルスを運んでくることもあるため早めに退治しましょう。
・ハダニ… とても小さくパッと見ただけでは発見しづらいため、気づけば大量発生なんてことも。葉の裏側についていることが多い。放っておくと葉が変色してしまいます。
・コナジラミ… 葉っぱや花にくっつきます。葉の変色や生育悪化、すす病の原因になることも。
・カイガラムシ… 葉っぱや茎、枝などいろんなところにくっつきます。こちらも病気の原因になってしまうことも。
〈土に発生する虫〉
土に発生する虫のなかには根っこを食べるものなんかもいるし、繁殖・定着するといつまでも住み着いてしまいます…!
・クロバネキノコバエ… コバエの仲間。土に卵を産み付けて繁殖する。
・トビムシ… 土の上でぴょんぴょん跳ねていることの多い虫。
・ナメクジ… 雨の翌日など、鉢植えの底にいたりする。
・コガネムシ… 卵を産み付けられると幼虫が土のなかで大暴れ。
・毛虫… こちらも土や葉に卵を産み付けられると…。
対策方法!
〈予防法〉
■よく見る!
毎日植物をきちんと見てあげれば、病害虫による異変をいち早く発見できます。早期発見できればその後の対処も比較的簡単に済むのです。パッと見るだけでは見つけられない小さな虫もいるため、水やりのときや葉水をするときに、しっかりと葉っぱや枝を確認してあげるのがベスト。やっぱり、愛着を持って見てあげることがいちばんなのです!
■風通しをよくする
害虫対策以前に、風通しは植物にとってとても大切なこと! 風通しが悪く空気がよどむと虫が繁殖しやすくなります。
■葉水でうるおいを
霧吹きで地上部に水を吹きかけてあげる“葉水”をすることで、葉っぱがみずみずしくなりツヤが出ます。そして病害虫の予防にもなるのです! とくにハダニなどは葉っぱの裏側につくことが多いため、裏側からも吹きかけましょう。ハダニやコナジラミは水を勢いよく吹きかけることで簡単に落とせます。
■肥料のあげすぎに注意
栄養過多になると虫がつきやすくなるので、あげすぎに注意しましょう。肥料のやりすぎは植物の傷みにもつながります。
〈万が一発生してしまったら…〉
■とりのぞく(推奨)
竹串や割りばしなどを使って一匹ずつ取り除く。
■殺虫剤(最終手段)
気づけば虫だらけ…など、もうどうしようもなくなってしまった場合は殺虫剤に頼るのもひとつの手。ですが、わんちゃんねこちゃんなど共存している生きものへの影響も心配です。殺虫剤を使うのは、できるだけ最終手段と考えることをおすすめします。
こんな対策グッズも
ときには対策グッズを使うのも手です。
左から
■土にまくタイプの害虫予防剤
土にまいておくことで、植物に成分が吸収されて葉っぱや茎の防虫になります。もちろん土の中の防虫にも! 購入時から土に虫が紛れ込んでしまっているケースも少なからずあるため、これを使っておくとひとまず安心です。
■食用デンプンを使った忌避剤
デンプンの粘着性で虫を物理的に(窒息させて)やっつけます。化学殺虫成分を含まないので環境にも比較的やさしいのがいいところ。ハダニやアブラムシなどの小さな虫に◎。
■竹酢液
竹炭をつくる過程で発生する煙の成分を含んだ液体。独特の匂いによって虫を防いでくれます。燻製っぽくて、個人的には好きな匂いです。
結局わたしは…
今回、わたしのチェリーセージに大量発生してしまったアブラムシ。ビリさんにいろいろ教わって、どうやって退治するか悩みましたが…あまりにも数が増えてしまったのと、大量のアブラムシを間近で見るのが恐ろしかったので、結局は殺虫剤に頼ってしまいました。
殺虫剤が悪というわけではないのですが、やっぱり、できるだけ自然な状態で育ててあげるほうが気持ちがいいなあと感じたのでした。そして、自然で元気な状態をキープするには、植物をきちんと見てあげることが何よりも大切だと改めて実感…!
わたしのチェリーセージは、我が家のほかの盆栽たちとは違ってまだ植え替えておらず、ビニールポットに入った状態です。このあたりも、きちんと見ることを怠ってしまったひとつの要因なのかも…と反省しました。器から選んで自分の手で植え替えた盆栽たちとくらべて、まだちょっと愛着が足りていなかったのかもしれません。こうなったら、はやくチェリーセージの器も決めなければ!
そして、今回ビリさんに教わってご紹介した内容は、あくまでも代表例です。植物や虫の種類によって対処方法がもちろん異なるので、まずは植物と暮らし始めるときに「◯◯(植物名) 育て方」で検索しておくことをおすすめします。一度調べておけば、発生しやすい虫や好みの環境、苦手な環境など把握できるため一緒に暮らしやすくなるはずです。
ちなみに、植物のお手入れ相談やおすすめツール・資材に関しても、エンジョイボタニカルライフ推進室へ気軽にご相談くださいとのこと。植物について気になることがあればビリさんのもとを訪れてみてはいかがでしょうか!